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住宅会社の為のセルフプロデュース講座

〜建築写真の撮り方編〜

 

第3回

建築写真撮影テクニック❷建築写真に適した構図
 

 
 
 

今回は「スマートフォンでも上手く撮れる4つのテクニック」のうち2つめのテクニックをお伝えします。
 
それは「建築に適した基本構図で撮る事」です。
 
 
そもそも構図とは何でしょうか。写真における構図は「仕上がりの効果を意識した画面の分割構成」の事を言います。
 

iPhone7Plusによる撮影事例①

 
 

様々な形態には、幾何学的な原理があります。例えば絵画等の写生の時には一般的には遠近法が用いられます。この遠近法がしっかりと描かれているかどうかで「上手い写生画」か「下手な写生画」が決まってしまいます。
 
写真も同じような原理が存在しています。人や物が画面上にどうような割合でどのように配置されているのか?画面の構成によって、見る人の印象は大きく変わります。
「上手い写真だな」と思える写真は、必ず「見た目の良い構図」に当てはまっているのです。
 

 

iPhone7Plusによる撮影事例②

 

iPhone7Plusによる撮影③

 

  
 
この「写真における構図」ですが「写真の基本構図」などと検索すれば様々な構図の種類が出てきます。例えば、アルファベット構図、額縁構図、サンドイッチ構図、トンネル構図、などなど。ですが、ここでは建築写真に特化し、建築写真に適した基本構図(以下、基本構図)をお伝えします。
 
 

 

 
 
それが上の8パータンの基本構図です。

 
上の基本構図に当てはめた事例をお見せします。
 

地平線を基準に2分割構図に合せる。

 
 これは建物を中心に配置し地平線の位置を二分割構図の線に合せて撮影、見方によっては建物が中心に配置されているので日の丸構図であるとも言えます。
 
 

天井と床のラインを3分の1構図に合せる。

 
 
次に室内の撮影で最も使いやすい構図に三分の一構図があります。室内であれば必ず天井高があります。壁と天井のライン床と壁のラインを三分の一構図のラインに合せる事でそれだけで見た目の良いインテリア写真となります。  

 
 
 
次に基本構図を使う上でのポイントをお伝えしておきます。
 
❶ 基本構図の線にぴったりに当て嵌めなくても良い。
 
❷ 基本構図を組み合わせるとよりよく見える。
 
❸ スマートフォンの画面にグリット(分割線)を表示しておく。
 
❹正方形にトリミングして基本構図に合せてみる。(次回解説)
 
 
以上の4点です。
 
 
それでは具体的な例を出しながら解説します。
 
まず❶つめのポイントですが、基本構図にぴったりと合せようとすると撮影自体そのモノが急に一筋縄でいかなくなります。
 
慣れも必要ですがカメラには撮影する為の6つの軸があります。それらを全て狂いなく合わせているとシャッターボタンが押せなくなります。建築写真の難しさはここにあるとも言えます。
 

 
 室内にある水平垂直ラインを4分割構図のラインに出来るだけ合わせた撮影事例です。全てが等間隔かと言われれば決して厳密な4分割構図ではありませんが、十分にこれでも美しい写真となります。
 
 
 

 この写真では縦構図の四分の一構図に線と物が当てはまるように配置しています。基本構図の線は必ずしも目に見える線だけでなくても構いません。

 
 

❷つめのポイントの「基本構図の組み合わせ」の場合は最大2パターン迄の組み合わせにしましょう。
 
シンプルな構図同士の組み合わせのの方がまとまりが良く綺麗に見えます。
 
 
例えば4分の1構図と縦の2分割構図、3分の1構図と縦の2分割構図などです。他にも自分で気に入った組合せを見つけてみて下さい。

 
 
 次の2枚の写真はスマートフォンでの撮影ではありませんが見事に2つの構図を組み合わせた撮影事例です。1枚目は屋根の軒先と手すりの上端とデッキの先端を四分の一構図に合せ、柱を縦の二分割構図に合せたものです。
 
 
 
 次に斜めの写真ですが天井高を三分の一構図の位置に合わせ、縦の二分割構図にガラスパーテーションの縦ラインを合わせた写真です。
 
 
 
 
 

❸つめのポイントとして意外と知られていないのが、スマートフォンの画面にグリット(分割線)を表示しておく事です。撮影する際の目安として基準として基本構図に合せやすくなります。
 
たいていのスマートフォンのカメラ機能ではグリッド線や分割線が撮影時の画面上に表示することができます。
 
ここではiPhoneでの説明をしますが、各々のスマートフォンでも調べてみて下さい。
 
iPhoneでは設定アイコンからカメラを選択、グリッド項目がありますのでボタンを右に移動してONにします
 
すると、カメラを起動した際に画面上に3分割構図の線が表示されます。
 
勿論、撮影した画像の中には表示されませんのあくまでも撮影時の目安の線となります。ぜひ、活用して基本構図に合せて撮影してみて下さい。
 
 

 

iPhoneの画面に表示されるグリッド線

 
今回は以上ですが、❹つめのポイントの「正方形にトリミングして基本構図に合せてみる。」は次回の4つめのテクニックとして解説したいと思います。
 
 
最後に今回の解説で使用した写真以外で実際にiPhoneで撮影した様々な事例を掲載しておきますので、参考にご覧下さい。今回もご購読頂き有難うございました。
 
 
 
 

◎◎ iPhone7Plusによる撮影事例 ◎◎

撮影協力

建築家 森本初雄 (株式会社moKA建築工房)
ユーディーホーム株式会社
株式会社長坂篤建築研究所
レンタルスタジオ・ハウススタジオの「ARCPHOTO-SITE」

建築写真家・工務店プロデューサー
田岡 信樹
アーキフォト 株式会社 代表取締役
一般社団法人 日本建築プロデュース協会 代表理事

芝浦工業大学工学部建築工学科卒。ミサワホーム株式会社に技術入社。その後、住宅・店舗建築の工務店で住宅建築プロデュース活動を開始。1999年に工務店による「建築家で建てる家」のプロデュース事業を開始。住宅建築業界での先駆けとなる。
 
その後、建築会社で営業部長、経営企画室長を歴任、集客プロモーション活動の上で「デジタル写真撮影」の活用方法と重要性を早くから実践し推奨する。2006年建築写真のデジタル撮影に特化したアーキフォトを創業、集客できる建築写真への造詣を深め、自ら写真家としてのスキルを磨き、200社を超える建築会社、建築関連会社から直接の撮影依頼をこなす等、年間の撮影件数は300件を超える。
  
2013年には建築プロデュース概念の確立と普及促進支援を目指して一般社団法人日本建築プロデュース協会を設立、代表理事に就任。各種セミナー、講座を通じて建築プロデューサー資格者等の人材育成に力を注いでいる。
 
また、自ら運営するFacebookページは現在、約66万いいね!数を誇り、Facebook日本人写真家ランキングでは全国1位のファン数を誇る。
  
2015年電子書籍による建築写真集「一生に一度は行きたい日本の名建築」シリーズを世界13ヶ国に同時リリース、日本の建築を海外にも広く紹介している。

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